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愛着理論-DMモデルの「Cタイプ」とは?|その特徴や愛着障害の克服の仕方は? それには安全基地が必要

当Webサイトの医療情報提供に関するコメントです。愛着障害や愛着タイプ、愛着スタイルなどについて情報提供をしています。

愛着理論-DMモデルには「Cタイプ」がある。その解説をする。また「愛着障害」についても言及する。

「愛着」とは?

まず「愛着」とは特定の人に対する特別な結びつきのことだ。また、人格のもっとも土台の部分を形造っているものである。脳内のホルモン作用がかかわる生理学的な仕組みである。その型として愛着タイプ・愛着スタイルというものがある。それは対人関係の在り方に大きな影響を与えるものである。また愛着タイプ・愛着スタイルは人付き合いだけでなく、その人の生き方にも大きな影響を与えている。

不安定な愛着を抱えていると、対人関係や人生に課題や困難を抱えやすい傾向がある

不安定な愛着とは何だろうか。産みの母との関わりを筆頭に、父、育ての母、祖父母など、さまざまな他人との関わりが愛着スタイルを形作っていくことになる。社会で生きるとは人付き合いの連続であり、その原点となるのが彼らである。彼らとの付き合いによって、相手に助けを求めることや、その結果をどれだけ期待するかといった愛着が形造られる。その型の愛着タイプや愛着スタイルは人付き合いだけでなく、その人の生き方にも大きな影響を与えている。

「愛着理論-DMモデル」とは?

愛着理論とは、「全ての人は生まれながら、親密さと安心を得ようとする欲求を持ち、自分を守ってくれると感じられる人からそれを得ようとする」という前提をもとに展開される理論である。そして、「DMモデル」を省略せずに記すと、「動的-成熟モデル(Dynamic Maturational model=DMM)」である。DMモデルとは「成人愛着面接(AAI=Attachment Adult Interview)」へのアプローチの一つなのだ。ここで一番大事なのは、この成人愛着面接とDMモデルにより、「愛着タイプ」が判明する。

成人愛着面接とは、内的作業モデルを評価する手段である。この内的作業モデルは、対人関係・社会的行動のテンプレートといえる。 愛着対象と自身の関係をもとに、新たに遭遇する他者のふるまいを予測・解釈し、自分の行動を決定していく。そのテンプレートである。

成人愛着面接では対象者とインタビューワーが面接方式で、内的作業モデルを評価する。この手段の特徴は、対象者が重要な事実を話しやすく、話すことで理解することがしやすい点である。DMモデルやABCDモデルは、この成人愛着面接を作成するための元になる。

DMモデルはABCDモデルより細かく正確に把握することができる。ABCDモデルでは、安定型愛着スタイル以外のパターンでは、研究時に一種の妥当性や適応性が考慮されていなかった。また、ABCDモデルを安定型・不安型などのような名称(愛着スタイル)で呼ぶのは、無礼で軽蔑的な面を含むとされ、ABCDモデルの提唱者より呼称が推奨されていないのである。

・セキュアベースという言葉は、ジョン・ボウルビィとメアリー・エインワースによる戦後の「愛着理論」研究から生まれた。愛着理論は、「すべての人は生まれながらにして、親密さと安心を得ようとする欲求を持っており、自分を守ってくれると感じられる人からそれを得ようとする」という前提のもとに展開される理論である。
(引用 : 『セキュアベース・リーダーシップ』著者:ジョージ・コーリーザー、スーザン・ゴールズワージー、ダンカン・クーム 訳者:東方 邪美 プレジデント社 初版)
・Bowlby(1969,1973,1980)の仮定によれば、子どもは愛着対象との日々の具体的相互作用を通して、徐々に、愛着対象への近接可能性および愛着対象の情緒的応答性等に関する主観的確信、自己と他者の関係性全般に関する一般化された表象、すなわちIWMを形成するという。いったんこのIWMが固まり始めると、子どもはこれを1つのテンプレートとして様々な対人関係に適用し始める。愛着対象と自身の関係スタイルを基盤に、新たに遭遇する他者のふるまいを予測・解釈し、自分自身の行動のプランニングを行うようになる。結果的に、愛着対象と自身との関係に近似したスタイルが再生産されることになり、それを通じてまた、個人はそのIWMをさらに強固にしていくことになり、ひいては人格の同一性が保持されることになると仮定していた(詳細は遠藤,1992,1993)。(引用 : 『日本人母子における愛着の世代間伝達』数井みゆき 遠藤利彦 田中亜希子 坂上裕子 菅沼真樹 一般社団法人日本教育心理学会 第48巻第3号)

愛着タイプの分類

Bタイプ、Aタイプ、Cタイプ、ACタイプ・A/Cタイプ、IOタイプ(その他の不安定型)がある。


(参考 : 『成人アタッチメントのアセスメント-動的-成熟モデルによる談話分析-』著者:パトリシア・M・クリテンデン、アンドレア・ランディーニ 監訳者:三上 謙一 岩崎学術出版社 初版 【図1.1 成人期におけるアタッチメント方略の動的-成熟モデル】)

他の愛着タイプの特徴は以下の記事で詳しく説明している。

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各人を「成人愛着面接(AAI)」によって評価する

成人愛着面接 (AAI=Adult Attachment Interview) とは、面接により成人の愛着の状態を評価するものである。 先に述べた、内的作業モデルを評価する手段である。 対人関係上の問題や危機から自らを守ることに関連した問題を解決するために成人が用いる方略を調べるのに使われる。AAIに対するDMMアプローチは母親に関する研究を超えて、危機、生殖、自分の子どもへの脅威という全範囲にわたる成人の関心を扱っている。

・実際、AAIは、対人関係上の問題や危機から自らを守ることに関連した問題を解決するために成人が用いる方略を調べるのに関連しているように思われる。そして、これらの問題は夫婦関係や家族機能や個人のメンタルヘルスや恐らくは専門的職業的成功にとって重要である。危機と性愛の機会に関連した心的情報処理の方略に焦点を当てることは特に精神病理と犯罪行為のケースに関わってくる。AAIに対するDMMアプローチは母親に関する研究を超えて、危機、生殖、自分の子どもへの脅威という全範囲にわたる成人の関心を扱うのである。
(引用 : 『成人アタッチメントのアセスメント-動的-成熟モデルによる談話分析-』著者:パトリシア・M・クリテンデン、アンドレア・ランディーニ 監訳者:三上 謙一 岩崎学術出版社 初版)

愛着理論-DMモデルの修正項目

愛着理論-DMモデルに修正項目がある。愛着タイプとは別に、心理的機能の広範囲にわたって影響を与えるものである。自己を守ったり、安全な生殖行動を促進したり、自分たちの子孫を守るための方略が機能不全を起こしている状態となる。

「抑うつ」・「失見当」・「再構成」・「否定的情動の侵入」・「身体表現症状」・「トラウマまたは喪失の未解決」という6つの修正項目がある。そして、トラウマまたは喪失の未解決には14の異なる形式がある。「軽視型」・「置き換えられた」 ・「遮断された」 ・「否認された」 ・「妄想的に修復された」 ・「とらわれ型」 ・「代理の」 ・「予期された」 ・「想像された」 ・「示唆された」 ・「ほのめかされた」 ・「妄想的に復讐的な」・「抑うつ的」 ・「無秩序型」である。

愛着理論-ABCDモデルとは違い、無秩序型などを修正項目として用いている。

「Cタイプ」の特徴

Cタイプを一言で表すと「自己へのとらわれ」である。

Cタイプは、軽度のものから強烈なものへ、さらには人を欺くものにまで及ぶ、情緒的に威圧する方略である。因果関係に頼りつつも、それを単純化するAタイプとは違って、Cタイプの話し手はあまりにも複雑な因果関係を経験しているため、代わりに彼らは感情に頼るのである。感情は、彼らの行動を導くためと、心を自己防衛するような方略(自己防衛方略)の基礎を形成するための、両方に用いられる。Bタイプは因果関係に自分自身が部分的に寄与しており、また他者も因果関係を共有していることを理解している。しかし、Cタイプの話し手は、何がどんなことを引き起こすのかということも、自分自身が結果に対してどのように寄与したのかも簡単には見分けられない。過去の出来事を説明し、未来の行動を動機付けるために、彼らに主に残されているのは混合した感情である。そのため、彼らは事情の複雑さや、事情への共謀といった問題に直面することになる。

C1とC2に分類される話し手はこれらの問題に四苦八苦して、特に意味表象において軽度の混乱を呈する。今度はこのことがエピソード記憶と結合能力に影響を与えることになる。したがって、低数字のCタイプの話し手の主要な心的過程は、(a) 歪曲されて混同した感情を用いて行動を決定する、 (b) 他者を巻き込んで自分の情動を調整する、(c) 自分自身がどのように寄与したのかが明確ではないため、エピソードの時間的側面に関する組織化が断片化している一方で、彼らの感情や他の参加者や文脈についての情報については広く保持している、(d) 因果関係に関する情報を排除する、(e) 自分自身についても他者についても結論を出すことができない、というものとなる。あまりにも不確かなことが多くある結果、彼らは過去を手放すことを渋る。代わりに、Cタイプの話し手は、過去と現在がごっちゃになるような形で過去に焦点を当て続ける。加えて、揺れ動く情動状態のために、行動が変わりやすく予測不能になるため、人間関係がより複雑になるのである。C1は、競合する視点の間で揺れ動くが、C2は、物事がいかに関連しているかということについて漠然とした懸念を示す。

これに対して、脅かされる状況下において揺れ動いてはっきりしない行動は、効果的でも保護的でもない。中数字から高数字のCタイプの話し手は脅かされる状況を経験してきたり、知覚してきているので、自己を守るために断固とした行動を取る必要があるが、原因となるその状況ははっきりしないままである。この問題を解決するために怒りという「傷つくことのない強力な情動」と、恐れと慰めへの欲求という「傷つきやすい無力な情動」とをますます分割することになる。そうすることで、方略の数字が上がるごとにどちらか一方の情動が行動をますます排他的に導くことになる。このどちらかに「執着obsession」するおかげで、心的表象は明確で単純なものとなり、行動を明確に引き起こすことになるのである。

C1-2タイプ : 予測不能な養育という文脈における関係性へのとらわれ (つまり、低数字のCタイプ分類)

Cタイプの人は、怒りと慰めへの欲求をある程度の恐怖と交互に誇張して表出することによって、アタッチメント対象から慰めと保護を強制的に引き出そうと試みる。ほとんどの場合、アタッチメント対象は情動的には利用可能であるが、彼らの応答は予測不能なため、子どもは自分が守られているという自信を持てないのである。

そのようなアタッチメント対象は一貫性に欠けるのだが、危機から子どもを保護する仕方はさまざまである。アタッチメント関連の同一性に対して予測可能性がほとんどないため、子どもは因果関係に関して健全な結論を引き出すことができない。また彼らは否定的情動の表出を抑制することもしなくなる。そのような場合、子どもは両親の愛情を優柔不断に感じて、なぜずっと不安なのかを説明できずにいる。子どもの反応は (1) アタッチメント対象に依存的になるか、怒りっぽくなるか、怖がりになるかであり、そして (2) 危機が起きた場合、アタッチメント対象は守ってくれないかもしれないのではないか、または自分自身を頼らなければならないのではないかと迷う、というものである。その方略は、(1) 危機を知らせる感情、および (2) 脅威を与える出来事と、将来敵に脅威の探知力を高めてくれるかもしれない脅威の詳細に焦点を当てる、というものである。

C1とC2という下位パターンは身体的危機と関連することはまれである。そうではなく、ここでの危機とは、アタッチメント対象がいつ、そしていかに応答してくれるのかがわからないという心理的苦痛なのである。

C3-8タイプ : 危機の文脈における関係性へのとらわれ (つまり、高数字の執着的obsessive Cタイプ分類)

C3-8のような深刻なケースでは、危機的な出来事が起こった際、両親は子どもを守ることも慰めることもできなかった。そのような子どもの中には、とても不安になり、両親から保護的応答を引き出すための努力をエスカレートさせる者もいる (C3-4)。両親が危機に関して子どもをどの程度欺くかによって、子どもは慰められたと感じることに対する疑いがより大きくなる場合もあるし (C7-8)、そこまで大きくならない場合もある (C5-6)。

【すべてのCタイプ分類に当てはまる一般的特徴】
「概観」
・Cタイプは、軽度のものから強烈なものへ、さらには人を欺くものにまで及ぶ、情緒的に威圧する方略である。因果関係に頼りつつも、それを単純化するAタイプとは違って、Cタイプの話し手はあまりにも複雑な因果関係を経験しているため、代わりに彼らは感情に頼るのである。感情は、彼らの行動を導くためと、自己防衛方略の基礎を形成するための、両方に用いられる。因果関係に自分自身が部分的に寄与しており、また他者も因果関係を共有していることを理解しているBタイプの話し手とは違って、Cタイプの話し手は、何がどんなことを引き起こすのかということも、自分自身が結果に対してどのように寄与したのかも簡単には見分けられない。過去の出来事を説明し、未来の行動を動機付けるために彼らに主に残されているのは混合した感情であるため、彼らは複雑さと共謀という問題に直面することになる。
・C1とC2に分類される話し手はこれらの問題に四苦八苦して、特に意味表象において軽度の混乱を呈する。今度はこのことがエピソード記憶と結合能力に影響を与えることになる。したがって、低数字のCタイプの話し手の主要な心的過程は、(a) 歪曲されて混同した感情を用いて行動を決定する、 (b) 他者を巻き込んで自分の情動を調整する、(c) 自分自身がどのように寄与したのかが明確ではないため、エピソードの時間的側面に関する組織化が断片化している一方で、彼らの感情や他の参加者や文脈についての情報については広く保持している、(d) 因果関係に関する情報を排除する、(e) 自分自身についても他者についても結論を出すことができない、というものとなる。あまりにも不確かなことが多くある結果、彼らは過去を手放すことを渋る。代わりに、Cタイプの話し手は、過去と現在がごっちゃになるような形で過去に焦点を当て続ける。加えて、揺れ動く情動状態のために、行動が変わりやすく予測不能になるため、人間関係がより複雑になるのである。C1の話し手は、競合する視点の間で揺れ動くが、C2の話し手は、物事がいかに関連しているかということについて漠然とした懸念を示す。
・これに対して、脅かされる状況下においては、揺れ動いてはっきりしない行動は効果的でも保護的でもない。中数字から高数字のCタイプの話し手は脅かされる状況を経験してきたり、知覚してきているので、自己を守るために断固とした行動を取る必要があるが、原因となるその状況ははっきりしないままである。この問題を解決するために、怒りという、傷つくことのない/強力な情動と、恐れと慰めへの欲求という、傷つきやすい/無力な情動とをますます分割することになる。そうすることで、方略の数字が上がるごとに、どちらか一方の情動が行動をますます排他的に導くことになる。そのような「執着obsession」のおかげで、心的表象は明確で単純なものとなり、行動を明確に引き起こすことになるのである。
「Cタイプ : 自己へのとらわれ」
(C1-2タイプ : 予測不能な養育という文脈における関係性へのとらわれ (つまり、低数字のCタイプ分類) )
・Cタイプの話し手は、怒りと慰めへの欲求をある程度の恐怖と交互に誇張して表出することによって、アタッチメント対象から慰めと保護を強制的に引き出そうと試みる。ほとんどの場合、アタッチメント対象は情動的には利用可能であるが、彼らの応答は予測不能なため、子どもは自分が守られているという自信を持てないのである。
・そのようなアタッチメント対象は一貫性に欠けるのだが、危機から子どもを保護する仕方はさまざまである。予測可能性がほとんどないため、子どもは信用できる情報源として時間的秩序に注意を向けるようにはならず、因果関係に関して健全な結論を引き出すことができない。また彼らは否定的情動の表出を抑制することもしなくなる。そのような場合、子どもは両親の愛情を優柔不断に感じて、なぜずっと不安なのかを説明できずにいる。子どもの反応は (1) 依存的になるか、怒りっぽくなるか、怖がりになるかであり、そして (2) 危機が起きた場合、アタッチメント対象は守ってくれないかもしれないのではないか、または自分自身を頼らなければならないのではないかと迷う、というものである。その方略は、(1) 危機を知らせる感情、および (2) 脅威を与える出来事と、将来敵に脅威の探知力を高めてくれるかもしれない脅威の詳細に焦点を当てる、というものである。
・C1とC2という下位パターンは身体的危機と関連することはまれである。反対に、ここでの危機とは、アタッチメント対象がいつ、そしていかに応答してくれるのかがわからないという心理的苦痛なのである。
(引用 : 『成人アタッチメントのアセスメント-動的-成熟モデルによる談話分析-』著者:パトリシア・M・クリテンデン、アンドレア・ランディーニ 監訳者:三上 謙一 岩崎学術出版社 初版)
(C3-8タイプ : 危機の文脈における関係性へのとらわれ (つまり、高数字の執着的obsessive Cタイプ分類) )
・より深刻なケースでは、危機的な出来事が起こったものの、両親は子どもを守ることも慰めることもできなかった。そのような子どもの中にはとても不安になり、両親から保護的応答を引き出すための努力をエスカレートさせる者もいる (C3-4)。両親が危機に関して子どもをどの程度欺くかによって、子どもは慰められたと感じることに対する疑いがより大きくなる場合もあるし (C7-8)、そこまで大きくならない場合もある (C5-6)。
(引用 : 『成人アタッチメントのアセスメント-動的-成熟モデルによる談話分析-』著者:パトリシア・M・クリテンデン、アンドレア・ランディーニ 監訳者:三上 謙一 岩崎学術出版社 初版)

情動と認知の特徴

情動

情動 : Cタイプは、過去に、情動の方が時間的随伴性よりも将来の危機と安全をより良く予測したので、心理的過程と自己防衛行動を組織化するために情動を用いる。このことは、高い覚醒の非言語的指標 (たとえば、くすくす笑ったり、泣いたり、にやにや笑う、など) や、恐ろしかったり、苛立たせたり、慰めたりする文脈のイメージの中に見られる。

認知

認知 : 子どもの頃の出来事の時間的秩序と随伴性は予測不能であり、高数字の方略では誤った方向に導くものであった。そのため、Cタイプは因果関係について混乱しており、認知的情報を使用しないか、あるいは偽装する傾向がある。Cタイプは時間を流動的で一時的なものとみなしている。つまり、過去は修正可能なものであると信じており (すなわち、彼らは過去を現在の一部と捉えている)、また必要や願いに応じて、未来を先んじたり変えたりすることができると想像もしている。結果的に、Cタイプは現在を精一杯生きていて、多くの場合は過去の問題を修正することに自らの活動を集中させており、また今日の行動が永続的な結果をもたらすかもしれないという懸念をほとんど持たないのである。

・情動 : 過去に情動の方が、時間的随伴性よりも、将来の危機と安全をより良く予測したので、Cタイプの話し手は心理的過程と自己防衛行動を組織化するために情動を用いる。このことは、高い覚醒の非言語的指標 (たとえば、くすくす笑ったり、泣いたり、にやにや笑う、など) や、恐ろしかったり、苛立たせたり、慰めたりする文脈のイメージの中に見られる。
・認知 : 子どもの頃の出来事の時間的秩序と随伴性は予測不能であり、高数字の方略では誤った方向に導くものであったため、Cタイプの話し手は因果関係について混乱しており、認知的情報を使用しないか、あるいは偽装する傾向がある。Cタイプの話し手は時間を流動的で一時的なものとみなしている。つまり、過去は修正可能なものであると信じており (すなわち、彼らは過去を現在の一部と捉えている)、また必要や願いに応じて、未来を先んじたり変えたりすることができると想像もしている。結果的に、彼らは現在を精一杯生きていて、多くの場合は過去の問題を修正することに自らの活動を集中させており、また今日の行動が永続的な結果をもたらすかもしれないという懸念をほとんど持たないのである。
(引用 : 『成人アタッチメントのアセスメント-動的-成熟モデルによる談話分析-』著者:パトリシア・M・クリテンデン、アンドレア・ランディーニ 監訳者:三上 謙一 岩崎学術出版社 初版)

経歴/生育歴

威圧的な方略を用いるCタイプの生育歴には、
・アタッチメント対象の利用可能性と応答性が一貫しなかったこと
・目に見えない危機からの保護が過剰であったこと
・もしくは目に見える危機からの保護が不足していたこと
・認知的なコミュニケーションよりも情動的なシグナルに対してより多くの応答されたこと
が含まれている。C(?)の分類の数字が高くなる程、実際に危機を経験することは増えていき、そこには「親からもたらされた危機や家族以外からもたらされた危機」と「危機と保護に関して誤解を与えるような情報」が含まれている。

・威圧的方略を用いる話し手の生育歴には、アタッチメント対象の利用可能性と応答性が一貫しなかったこと、目に見えない危機からの保護が過剰であったこと、もしくは目に見える危機からの保護が不足していたこと、認知的なコミュニケーションよりも情動的なシグナルに対してより多くの応答されたことが含まれている。分類の数字が高くなる程、実際に危機を経験することは増えていき、そこには親からもたらされた危機や家族以外からもたらされた危機、そして危機と保護に関して誤解を与えるような情報が含まれている。
(引用 : 『成人アタッチメントのアセスメント-動的-成熟モデルによる談話分析-』著者:パトリシア・M・クリテンデン、アンドレア・ランディーニ 監訳者:三上 謙一 岩崎学術出版社 初版)

安定した愛着を抱けず抱える「愛着障害」

産みの母との関わりを筆頭に、父、育ての母、祖父母など、さまざまな他人との関わりが愛着やその後の行動様式を形作っていくことになる。社会で生きるとは人付き合いの連続であり、その原点となるのが彼らである。彼らとの付き合いによって、相手に助けを求めることや、その結果をどれだけ期待するかといった愛着スタイルが形造られる。愛着スタイルは人付き合いだけでなく、その人の生き方にも大きな影響を与えている。

安定した愛着を抱けずに、対人関係や人生に課題や困難を抱える状態を「愛着障害」という。愛着障害を抱えていると、対人関係や人生に課題や困難を抱えやすい。この「愛着障害」と「愛着スペクトラム障害」は同義である。「愛着スペクトラム障害」は岡田 尊司 氏が提唱しているものである。愛着スペクトラム障害のスペクトラムとは、症状が曖昧な境界を持ちながら連続していることを意味する。症状の度合いは様々であり、「どの程度なら愛着障害だ」と認定することは困難なのである。よって様々な度合いの症状をまとめて愛着スペクトラム障害としている。

愛着の課題を解決するには「安全基地」が必要

今まで述べてきたように、情動・認知が傾いた愛着タイプを抱えていると人間関係や生き方に症状といえるような課題を抱えやすい。人生をもっと生きやすく実り豊かなものしたい、今抱えているさまざまな問題を良い方向に解決していきたい、もっと幸福な人生を手に入れたい。このような愛着スタイルによる症状を回復しようと思うときには、「愛着の傷をいかに克服し、安定した愛着タイプをもつ(獲得する)ことができるか。また、不安定な部分をいかに補えるか」が重要になる。

そのためには、その人の安全基地となる存在が助けになる。安全基地とは、いざというとき頼ることができ、守ってもらえる居場所であり、そこを安心の拠り所、心の支えとすることのできる存在である。対人関係において、その人が安心できる人のことである。幼児が不安になったときに、「ママ・パパ」と駆け寄るような相手である。幼児はそのように安全基地を頼り安心することで、また活発に行動できるのである。安全基地とは自分という存在が無条件に受け入れられる場所なのである。自分が何を感じ、何を思っているか、安心して話すことができる相手が安全基地になりえる。そのように自分が受け入れられると、自分の人生に対する主体性や責任を得ることができる。自分が大切にされることで、自分を大切にできるようになるのである。

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