職場と安全基地

上司が悪い情報の報連相を拒否していませんか?|あなたが報連相できないと言われるのはおかしい

「愛着こうで提供する情報の信憑性について」です。ご確認ください。

「上司が悪い情報の報連相を拒否している」と感じていませんか? それが原因で、本来まず行動を改善すべきはその上司です。

報連相について、あなたは以下のような思いをしていませんか?

「上司を不機嫌にする報連相はできないと感じている」や「報連相すべきだと思ってもできないストレス」、「報連相ができなかったその後、そのことで問題発生し、報連相の未実施について叱責される理不尽」などを感じていませんか? それは「上司が悪い情報の報連相は拒否する」というメッセージを発しているからだ。

問題点の整理

上司が「部下が安心して何でも話せるような」言動ができていなからだ。改善に必要なのが組織的安全基地だ。

恐怖で言動をコントロールされるのは「個人のせい」なのだろうか?

問:恐怖で言動をコントロールされるのは「個人のせい」なのだろうか?

答:個人のせいにすることもできるが、組織のためには組織で改善すべきこと。特に報連相の不足や遅れはリスク対処の遅れを起こすためだ。

「個人のせい」にすることもできる。ただし、「どんなバツが悪い情報であっても、バツの悪い情報の報連相を口にさせない文化であったとしても、組織のために適切なタイミングで報連相しなければならないことをしっかりできる能力がない」個人のせいにだ。倫理観や勇気の有無で個人の責任にするのは、組織としては無責任。それがなければできない組織の味方を世論はしてくれないだろう。効率的な策ではない上に、何かあった際に世間からバッシングを受けるのは組織だ。

・だが、口を閉ざす理由のトップ2は、悪印象を持たれることへの不安と、仕事上の人間関係が悪くなることへの不安だった。これらの不安は、心理的安全性の反対と定義されるものであり、フィアレスな組織には存在しないものである。
・この事故のような悲劇―若手が素直に発言していたら、回避できたかもしれない悲劇―の原因を分析する多くの人が、必ずと言っていいほど次のように指摘する。人々はもう少し気骨、すなわち勇気を持つべきだ、と。この主張には賛同しないわけにはいかない。ただ、賛同できても、効果的な主張かどうかはまた別問題だ。正しいことだからという理由で人々に素直な発言を促すことは、倫理観に訴えており、確実によい結果をもたらす戦略とは違う。勇気を出して行動すべきだと主張すれば、そうしてもらえるだけの状況をつくらないまま、人々に責任を負わせることになってしまうのだ。
(引用 : 『恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす』エイミー・C・エドモンドソン,村瀬俊郎,野津智子 英治出版 Kindle版)

また、危険に遭遇した人間の脳の働きはリスク回避に向くことからも、個人のせいにすべきでないと言える。

・なぜ、どんな人にもセキュアベースが必要なのかを理解するには、人の脳がどう働くかを考えてみるとよい。命が脅かされるような危険を感じたら、原始的な脳は自分を守るために変化に抵抗したり、リスクを避けたりするよう促す。しかし、その人にセキュアベースがあれば、痛みや危険、恐怖に向いていた意識を、そこから得られる報酬や機会やメリットに向け直すことができる。
(引用 : 『セキュアベース・リーダーシップ』著者:ジョージ・コーリーザー、スーザン・ゴールズワージー、ダンカン・クーム 訳者:東方 邪美 プレジデント社 初版)

改善するには?

自分の職場に組織的安全基地を導入することだ。組織的安全基地とはがあるとあなたは安心して報連相や新しい物事への挑戦やその提案ができるよ。安全基地とは…で、人間に必要なもの。組織で働く人にとって、上司が安全基地でなくてはならない。組織的安全基地とはその安全基地を組織として確保するための施策をいう。

組織的安全基地の三つの効果


・懸念の共有ができる

・リスクの進言を恐れずにできる

・失敗の共有が怖くない

組織的安全基地は、「その組織にいる人が周りの人の人的安全基地になれるよう文化・規則・教育が整えられている状態」のことだ。組織的安全基地があることで「報連相が遠慮なく行える組織・新たな挑戦の提案がしやすい組織」となる。

安全基地とは「心細いとき、そのことを素直に話せて、頼ることができる人のこと。安全基地に頼ると、安心したり、もう一度やってみようと思ったりできる」ものだ。先ほども紹介したが、心理的安全性という概念もある。当方では心理的安全性を、心理安全性を含有した組織的安全基地として紹介している。組織的安全基地と心理的安全性の違いがある。心理的安全性ではマイナスの情報(リスク情報等)を恐れることなく話すことができることを組織の特性としているが、組織的安全基地ではそれを組織内の他の人間が持つものとしていること。組織的安全基地ではそれを実現するためにその他の人間が安全基地になれることに着目している。そのため、目指す状態としては大した違いはない。心理的安全性を導入・維持するならば組織に属する人が安全基地になる必要がある。安全基地という名前が入っていた方がわかりやすいため、組織的安全基地を紹介している。

組織的安全基地があることの代表的な効果は周囲の人の言動を恐怖で支配する・縛る人がおらず「懸念の共有ができる、リスクの進言を恐れずできる、失敗の共有が怖くない」ことだ。

組織的安全基地がある状態では、周囲の人の言動を恐怖で支配する・縛る人がおらず「懸念の共有ができる、リスクの進言を恐れずできる、失敗の共有が怖くない」というメリットを得られる。

組織的安全基地の効果は以下の3つだ。

・懸念の共有ができる

・リスクの進言を恐れずにできる

・失敗の共有が怖くない

組織的安全基地の3つの効果を得ることで、リスクや懸念点の報連相がされない現状維持・新たな挑戦ができないジリ貧という現状維持という現状維持から脱することができる。

組織的安全基地を導入・維持するには?|基本方針

問:組織的安全基地を導入・維持するには?

答:文化・規則・教育の改善で組織的安全基地を導入・維持できる。

文化・規則・教育の改善で組織的安全基地を導入・維持できる。

従業員へのアプローチは「以下で説明する導入施策→業績評価→[改善し再スタート]」という流れ。企業文化へのアプローチは「以下で説明する導入施策→心理的安全性評価→[改善し再スタート]」というもの。

組織的安全基地の導入の手段では、従業員の教育システム、組織的安全基地の重要性を明確に示すメッセージや規則制定があげられる。導入施策後、どのような状況だったら導入できていると言えるか? これは「表1.2 心理的安全性に関する意識調査(『恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす』エイミー・C・エドモンドソン,村瀬俊郎,野津智子 英治出版 Kindle版)」を従業員アンケートし、一定の基準を満たすことで示すことができる。

導入した組織的安全基地を維持するには、「組織的安全基地の文化を壊す人」を排除しなければならない。「組織内に蔓延る無言の圧力・威圧」を生み出し、組織的安全基地が壊される。組織的安全基地を維持するためには排除しなければならない。また、新入社員や転入社員向けの教育機会の確保も必要だ。

「研修だけでも大丈夫か?」
・組織的安全基地が維持できるだけの十分な組織文化や規則が整っているならば、研修だけでも大丈夫です。
・研修という教育制度だけでも組織文化に影響を与えることができるが、規則の改善やメッセージ発信も同時に行うことが好ましいです。

文化・規則方針

文化・規則を改良しなければならない。

文化…従業員が他の従業員の人的安全基地になることが当然だと感じられるような経営者や規則からのメッセージを発する。

規則…従業員が他の従業員の人的安全基地になるために「やるべきこと」・「やってはいけない」こと両方を規定する。

教育方針

習得しなければならない技能は以下だ。

(習得しなければならない技能)

①従業員全員が同僚・上司・部下含め、人的安全基地になるための技能。

②マネジャーは部下が心理的安全性評価で高い得点を得られるように、部下間で組織的安全基地の文化を壊す人がでないようマネジメントしなければならない。そのために部下をマネジメントするための技能。

特に②は組織的安全基地を維持する上で重要だ。組織的安全基地を維持するには「その組織にいる人が人的安全基地になれるよう文化・規則・教育が整えられている状態」のうち、「文化」を壊す行為を防ぐことが必要だ。「組織内に蔓延る無言の圧力・威圧」を生み出す人がいることで、組織的安全基地の文化を壊れる。組織的安全基地を維持するためには排除しなければならない。「他人に無言の圧力・威圧」を与え他人の安全基地となれない人には、マネジャーが人的安全基地となることで安全基地になれるようにしてあげなければならない。

・セキュアベース・リーダーであるために重要なのは、相手の人間としての価値を受け入れ、認めることだ。単に、従業員として見たり、何らかの作業をする人として捉えたりはしない。臨床心理学者のカール・ロジャーズの言葉を借りると、それは「無条件に肯定的に見る」ということだ。セキュアベース・リーダーは、問題と向き合う前に、人と向き合う。問題と人とを切り離すのである。セキュアベース・リーダーは、可能な限り人の批判や避難を避ける。(段落変え)こうしたアプローチをとることによって、相手方は自分が正当化され、認められたと感じる。セキュアベース・リーダーは、いつも相手を尊重している。
(引用 : 『セキュアベース・リーダーシップ』著者:ジョージ・コーリーザー、スーザン・ゴールズワージー、ダンカン・クーム 訳者:東方 邪美 プレジデント社 初版)

人は安全基地を持つことで、自身も他人の安全基地になることができる。

安全基地とは心理学の愛着理論からうまれたものであり、その愛着とは「人が生後数ヶ月のあいだに特定の人(母親や父親)との間に結ぶ情愛的な絆」だ。安定したアタッチメント関係を養育者と作っている子どもは、養育者から程度な距離に離れて探索し、離れている時間が長くなったり、何かに苦痛を感じると、安全な避難所として養育者の元に戻ってくる。これがアタッチメント対象であり安全基地だ。子どもたち成長するにつれ、親とは異なった安全基地を作ってゆく。保育園の先生、学校の先生、友達、恋人、そして成人すると配偶者などが、新たな安全基地となる。また、並行して、安定したアタッチメント対象は人が認知する過程の中で心の中に作り上げる対人関係のモデルをつくりあげる。これが他者に対する基本的信頼感や自己に対する肯定感の基盤となり、人の社会・情緒的発達に際した危機からの保護や、危機から立ち直る心の拠り所として役に立つ。

基本的には子どもの頃の愛着(アタッチメント)が大人になっても継続される。よって、他人に無言の圧力・威圧をかける人物その人自身の存在を受け入れることをまずはするべきだ。その人自身を受け入れ、マネジメントするあなた自身がその人の安全基地になることでその人の行動を変えることができる。

・愛着とは、アタッチメント(Attachment)と呼ばれ、1969年にボウルビィによって提唱された。ボウルビィは愛着(Attachment)を「人が生後数ヶ月のあいだに特定の人(母親や父親)との間に結ぶ情愛的な絆」と定義している。
(引用 : 『アタッチメント(愛着)の形成と、保育の役割』平野美沙子 環境と経営 : 静岡産業大学論集 19(2))

・さて、1、2歳児とその養育者との関係に、アタッチメント形成の現れとして「安全基地現象」がみられる(Bowlby, 1969/1982)。安定したアタッチメント関係を養育者と作っている子どもは、養育者から程度な距離に離れて探索し、離れている時間が長くなるか何かに苦痛を感じると、養育者の元に戻ってくる(安全な避難所 ; 寄港できる港)。このように、いわば自立と依存のバランスが取れている乳幼児が、安定したアタッチメント形成をしていると考えられる。成長するにつれ、子どもは養育者から離れられる距離が増してくる。小学校、中学校、高校と、より遠くに探索しては、親の元に戻ってくる。また、子どもたちは、親とは異なったアタッチメント対象(安全基地)を作ってゆく。保育園の先生、学校の先生、友達、恋人、そして成人すると配偶者などが、新たな安全基地となる。並行して、これら安全基地はアタッチメントについての内的表象いわゆるinternal working modelの重要な構成要素として、個体の行動に影響を与えることとなる(Bowlby, 1969/1982)。安定したアタッチメント対象は心の安全基地(表象の中で)となり、他者に対する基本的信頼感や自己に対する肯定感の基盤となり、個体の社会・情緒的発達の保護因子やレジリエンスとなるとされている。
(引用 : 『人間のアタッチメントについて―人間の乳幼児のアタッチメントとその障害―』 青木豊 目白大学 特別講演-こころの安全基地(第22回学術集会 2016. 02))

・研究によると、子どもの頃の愛着スタイルが、そのまま大人になっても継続されるという。この分野の代表的な研究者、キム・バーソロミューは、人が心の中に持っている人間関係のモデルには二つの側面があるという。一つは「自分」の側面で、もう一つは「他人」の側面だ。どちらの側面にもプラス、またはマイナスの極がある。「自分」の側面は、自分自身に対する考えや思い込みに関係している(わたしは有能だ、わたしは成功する、わたしはこれができる、など)。「他人」の側面は、他の人たちについての考えや思い込みに関係している(他の人々は信頼できる、他の人たちはわたしを助けてくれる、他の人々は頼りになる、など)。ある状況下でのあなたの愛着スタイルは、自分についてどう感じるかと、他者についてどう感じるかが交わる部分である。
(引用 : 『セキュアベース・リーダーシップ』著者:ジョージ・コーリーザー、スーザン・ゴールズワージー、ダンカン・クーム 訳者:東方 邪美 プレジデント社 初版)

・アタッチメント関係の再構成は心的方略および行動的方略を修正する。または変化させることを含んでいる。不一致を経験することで以前のパターンの限界と他の方略の可能性の両方に気づくことができると、再構成が可能になる。それが成功した場合の結果が、以前のものとは異なる、またはより洗練された新しいパターンである。新しいパターンはよりバランスの取れた自己防衛的視点を反映している「獲得された」バランスの取れた方略かもしれないが、いつもそのような結果が得られるわけではない。成熟することで、以前は脅威であったものがもはや脅威ではないと認識できるようになる場合もある。このために、今度は話し手が一つの自己防衛方略を捨てて、別のものを選ぶことができるようになるのである。したがって、否定的感情を表出してももはや危険な目に遭わないことに気づいたAタイプの青年は両親の不正に対する怒りにとらわれるようになるかもしれない。同様に、両親がいなくても生き抜くことができると気づいたCタイプの青年はアタッチメント関係から距離を取るようになるかもしれない。(これらの過程はどの年齢でも起こり得るが、青年期では特に頻繁である。)いずれにせよ、AとCの両方のパターンが積極的に使用されている場合、知的理解が手続き機能よりも成熟している場合も含めて、話し手はあるパターンから別のパターンへと再構成しているものとして分類することができる。(その過程が完了した時、話し手はその結果の分類へと割り当てられる。)変化の方向はAまたはCからBへということもあり得るし、AからCへ、またはその逆という変化もあり得る。
(引用 : 『成人アタッチメントのアセスメント-動的-成熟モデルによる談話分析-』著者:パトリシア・M・クリテンデン、アンドレア・ランディーニ 監訳者:三上 謙一 岩崎学術出版社 初版)

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