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「組織的安全基地」とは?|その組織にいる人が周りの人の人的安全基地になれるよう文化・規則・教育が整えられている状態のこと

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組織的安全基地とは「その組織にいる人が周りの人の人的安全基地になれるよう文化・規則・教育が整えられている状態」のことだ。その(人的)安全基地とは「心細いとき、そのことを素直に話せて、頼ることができる人のことであり、その安全基地に頼ると、安心したり、もう一度やってみようと思ったりできる存在」だ。人が周りの人の安全基地となれる環境にすることで「報連相が遠慮なく行える組織・新たな挑戦の提案がしやすい組織」となる。

(組織内で対人関係の恐れがある状態だと…)

「働く方全て」にとっては
→報連相や、新たな挑戦の提案をするのに戸惑いを与え、それらができなくなる。

「部下を持つマネジャー職の方」にとっては
→部下の報連相の不足や遅れ、部下に新たな物事への挑戦意欲や行動がみられない。

そして「組織」にとっては
→リスクや懸念点の報連相がされない現状維持・新たな挑戦ができないジリ貧という現状維持に悩まされ、組織の永続可能性を失ってします。

部下の報連相の不足や遅れ、部下に新たな物事への挑戦意欲や行動がみられないなどの課題はありませんでしょうか? また、あなたの部下の報連相の不足や遅れだけでなく、あたな自身が上司への報連相や、新たな挑戦の提案をするのに戸惑ったことはありませんか? その対人関係の恐れは、マイナスの情報の報連相をした際や新たな物事へ挑戦して失敗した際、自身の人事的な立場・人間関係上の立場が傷つけられる恐れが原因だ。

組織的安全基地があれば、「報連相が遠慮なく行える組織・新たな挑戦の提案がしやすい組織」になる。組織に属する人が報連相や新たな挑戦の提案をするのに戸惑うことをなくすことで、リスクや懸念点の報連相がされない現状維持・新たな挑戦ができないジリ貧という現状維持という現状維持から脱することもできる。あなた自身やあなたの周りの人がそのような対人関係の恐れを感じているとしたら、個人ではなく組織として解決すべきだ。

当記事では組織的安全基地の価値とその導入・維持方法、具体的な手段を示しています。また、この記事の想定読者は「働く方全て」、「部下を持つマネジャー職の方」、「経営者や教育研修・人事ご担当者の方」です。また組織的安全基地と、昨今その価値に注目が集まっている心理的安全性は、元を辿れば同じ理論に辿り着く。組織的安全性は心理的安全性を導入したい方の役にも立つでしょう。

組織的安全基地や心理的安全性がないことの何が問題か?

問:組織的安全基地や心理的安全性がないことの何が問題か?
答:報連相や、新たな挑戦の提案をするのに戸惑ってしまう。

心理的安全性を提唱しているエイミー・C・エドモンドソンによれば、

・こうしてみると、なんとも悲しい。沈黙して得をする人は、誰一人いないのだ。チームは、有用な意見を知るチャンスを失う。考えを口にできない人たちは、しばしば後悔や苦痛を訴える。素直に言えばよかったと嘆く人もいる。もっと貢献できたら仕事へのやりがいと意味が増すのにと思う人もいる。同僚の意見を聞くことがなくなっている人たちは、自分が何を聞き損ねているか、気づいていないかもしれない。だが実は、問題が報告されないままになり、改善の機会を逃し、ときには、回避できたはずの悲劇的な失敗が起きてしまっているのだ。
(引用 : 『恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす』エイミー・C・エドモンドソン,村瀬俊郎,野津智子 英治出版 Kindle版)

だ。組織的安全基地がない組織内の人は、報連相や、新たな挑戦の提案をするのに戸惑ってしまう。

組織的安全基地がなければ、常日頃組織経営のリスクが増してしまう。報連相がない状態で間違った判断をくだしたり、せっかくの若い人材からの提案が出されなかったりと、組織の未来の可能性を常日頃少しずつ消していっているのだ。

・職場での沈黙について、早くに行われた研究の一つを見てみよう。ニューヨーク大学でマネジメントを研究するフランシス・ミリケン、エリザベス・モリソン、パトリシア・ヒューリンが、コンサルティング、金融サービス、マスコミ機関、製薬、広告の各社に勤めるフルタイムの従業員四〇人にインタビューを行った。従業員が職場で考えをはっきり言わない理由と、どんな問題が最も提起しにくいかを知るためである。口を閉ざす理由として多いのは、悪い印象を与えたくないから、だった。誰かを困らせたり怒らせたりしたくないからという答えも、同じくらい多かった。なかには、伝えたところで無駄と言わんばかりに、「どのみち大した問題じゃない。いちいち言う必要がどこにある?」と答える人もいた。仕返しが怖いと答える人も、少数ながらいた。だが、口を閉ざす理由のトップ2は、悪印象を持たれることへの不安と、仕事上の人間関係が悪くなることへの不安だった。これらの不安は、心理的安全性の反対と定義されるものであり、フィアレスな組織には存在しないものである。
(引用 : 『恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす』エイミー・C・エドモンドソン,村瀬俊郎,野津智子 英治出版 Kindle版)

愛着こうが言う「報連相や新たな挑戦の提案をするのに戸惑ってしまう」というのも、これを参考にしている。他人を無言の圧力や威圧でコントロールする人の反対が、人的安全基地となれる人だ。安全基地とは「心細いとき、そのことを素直に話せて、頼ることができる人のこと。安全基地に頼ると、安心したり、もう一度やってみようと思ったりできる」ものだ。無言の圧力や威圧で人の行動をコントロールするのではなく、部下の安全基地となり、部下が報連相やリスクへの挑戦ができるようにするべきだ。また部下間で無言の圧力や威圧で人の行動をコントロールする人がいる場合も同様で、周りの人に安心感を与えて相互に報連相が行えるようにすべきだ。他人を無言の圧力や威圧でコントロールする人の反対が、人的安全基地となれる人だ。安全基地とは「心細いとき、そのことを素直に話せて、頼ることができる人のこと。安全基地に頼ると、安心したり、もう一度やってみようと思ったりできる存在」だ。無言の圧力や威圧で人の行動をコントロールするのではなく、部下の安全基地となり、部下が報連相やリスクへの挑戦ができるようにするべきだ。また部下間で無言の圧力や威圧で人の行動をコントロールする人がいる場合も同様で、周りの人に安心感を与えて相互に報連相が行えるようにすべきだ。

「安全基地」とは?|心細いとき、そのことを素直に話せて、頼ることができる人のこと 安全基地とは「心細いとき、そのことを素直に話せて、頼ることができる人のこと。安全基地に頼ると、安心したり、もう一度やってみようと思っ...

組織にとって負債な上司は、部下に報連相や新たな物事への挑戦をさせない・拒む

問:部下の報連相の不足や遅れ、部下に新たな物事への挑戦意欲や行動がみられないわけは?
答:「上司の顔色を伺いそれを悪くしないようにし、上司の成してきたことを否定しないような振る舞い」を要求しているからだ。

上司の指示の下働く人は「上司(マネージャー)へ報連相をしにくかったり、新たな物事への挑戦の提案や努力ができないのは環境だ」という。そして上司は「部下の報連相の不足や遅れ、部下に新たな物事への挑戦意欲や行動がみられない」という。と両者言うが、組織にとって変わらなければならないのは上司だ。責任を取る仕事をするのが上司だからだ。一方、部下に挑戦させそれを管理するのが仕事であって、何でもかんでも挑戦させないことが仕事ではない。当たり前だが、社会の変化に対応するには、新たな物事への挑戦もしなければならないからだ。今通用しているビジネスが未来永劫通用するものではないだろう。

報連相をすると、嫌な対応を返す。そもそも日本や各組織の文化によっては、ビジネスの報連相ですら「上司の顔色を伺いそれを悪くしないようにし、上司の成してきたことを否定しないような振る舞い」を要求する組織になっている。などなど、上司は部下のメンタルに負荷を与えるかたちで報連相をコントロールする。よって、どうしてもといった内容の報連相だけしかできなくなったり、内容によっては報連相できなくなったりする。最悪の場合、それが原因で事故が発生する。改めて言うまでもないが、これでは「ビジネスの成果<上司の顔色」である。しかし、上司からすると、「おいおいそんな指示出してない、勝手に怖がって報連相してこないほうが悪い」という論理もある。

時代とともに改善できるようになった生産工程、無駄工程の削減やより効率の良い生産方法の採用をするために提案することもあるだろう。そもそも日本や各組織の文化によっては、ビジネスの報連相ですら「上司の顔色を伺いそれを悪くしないようにし、上司の成してきたことを否定しないような振る舞い」を要求する組織になっている。しかし、「…という価値観は間違っている、頑張って乗り越えることに価値がある」などと言い、新たな物事への挑戦を許さない上司もいる。

以上のような上司の主張、これが正しい正しくないというのはこの場で重要ではなく、組織(企業)のゴーイングコンサーンには、部下に報連相や新たな物事への挑戦をしていくことが必要なのだ。「ビジネスの成果<上司の顔色」をさせるような上司は人的負債だ。

恐怖で言動をコントロールされるのは「個人のせい」なのだろうか?

問:恐怖で言動をコントロールされるのは「個人のせい」なのだろうか?
答:個人のせいにすることもできるが、組織のためには組織で改善すべきこと。特に報連相の不足や遅れはリスク対処の遅れを起こすためだ。

「個人のせい」にすることもできる。ただし、「どんなバツが悪い情報であっても、バツの悪い情報の報連相を口にさせない文化であったとしても、組織のために適切なタイミングで報連相しなければならないことをしっかりできる能力がない」個人のせいにだ。倫理観や勇気の有無で個人の責任にするのは、組織としては無責任。それがなければできない組織の味方を世論はしてくれないだろう。効率的な策ではない上に、何かあった際に世間からバッシングを受けるのは組織だ。

・だが、口を閉ざす理由のトップ2は、悪印象を持たれることへの不安と、仕事上の人間関係が悪くなることへの不安だった。これらの不安は、心理的安全性の反対と定義されるものであり、フィアレスな組織には存在しないものである。
・この事故のような悲劇―若手が素直に発言していたら、回避できたかもしれない悲劇―の原因を分析する多くの人が、必ずと言っていいほど次のように指摘する。人々はもう少し気骨、すなわち勇気を持つべきだ、と。この主張には賛同しないわけにはいかない。ただ、賛同できても、効果的な主張かどうかはまた別問題だ。正しいことだからという理由で人々に素直な発言を促すことは、倫理観に訴えており、確実によい結果をもたらす戦略とは違う。勇気を出して行動すべきだと主張すれば、そうしてもらえるだけの状況をつくらないまま、人々に責任を負わせることになってしまうのだ。
(引用 : 『恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす』エイミー・C・エドモンドソン,村瀬俊郎,野津智子 英治出版 Kindle版)

また、危険に遭遇した人間の脳の働きはリスク回避に向くことからも、個人のせいにすべきでないと言える。

・なぜ、どんな人にもセキュアベースが必要なのかを理解するには、人の脳がどう働くかを考えてみるとよい。命が脅かされるような危険を感じたら、原始的な脳は自分を守るために変化に抵抗したり、リスクを避けたりするよう促す。しかし、その人にセキュアベースがあれば、痛みや危険、恐怖に向いていた意識を、そこから得られる報酬や機会やメリットに向け直すことができる。
(引用 : 『セキュアベース・リーダーシップ』著者:ジョージ・コーリーザー、スーザン・ゴールズワージー、ダンカン・クーム 訳者:東方 邪美 プレジデント社 初版)

最近注目が集まっている心理的安全性と組織的安全基地

『心理的安全性』とは…

・心理的安全性とは、大まかに言えば「みんなが気兼ねなく意見をのべることができ、自分らしくいられる文化」のことだ。より具体的に言うなら、職場に心理的安全性があれば皆、恥ずかしい思いをするんじゃないか、仕返しされるんじゃないかといった不安なしに、懸念や間違いを話すことができる。考えを素直に述べても、恥をかくことも無視されることも避難されることもないと確信している。わからないことがあれば質問できると承知しているし、たいてい同僚を信頼し尊敬している。職場環境にかなりの心理的安全性がある場合、いいことが起きる。まず、ミスが迅速に報告され、すぐさま斬新なアイデアが共有される。つまり、複雑かる絶えず変化する環境で活動する組織において、心理的安全性は価値創造の源として絶対に欠かせないものなのである。
(引用 : 『恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす』エイミー・C・エドモンドソン,村瀬俊郎,野津智子 英治出版 Kindle版)

また、心理的安全性と似たものに『セキュアベース・リーダーシップ』がある。

・セキュアベース・リーダーは、フォロワーとの間に信頼関係を築き、変化をもたらし、高業績を出し続ける。(改段落)高業績を「持続的」にもたらすためには、「人」と「目標」の両方に重きを置いて、成功を追い求める必要がある。これまでの我々の経験から言うと、多くのリーダーは「目標」には非常に重点を置き、実利的な面での成功は成し遂げる。しかし、彼らは孤独感や充実感のなさを味わっている可能性がある。というのも、目標を追い求めるうちに、メンバーとのつながりが失われたり、弱まったりするからだ。メンバーとの絆がないままに数字的な目標を達成しようとするとき、多くの身体的、精神的、社会的な影響が生じる。たとえば、心因性のストレス、依存症、燃え尽き症候群、うつ病などだ。これらすべてが、結局は全体的な成功から差し引かれることになる。
・この概念を基盤とし、組織における「セキュアベース」という言葉を本書では次のように定義した。
[守られているという感覚と安心感を与え、思いやりを示すと同時に、物事に挑み、冒険し、リスクをとり、挑戦を求める意欲とエネルギーの源となる人物、場所、あるいは目標や目的]
・なぜ、どんな人にもセキュアベースが必要なのかを理解するには、人の脳がどう働くかを考えてみるとよい。命が脅かされるような危険を感じたら、原始的な脳は自分を守るために変化に抵抗したり、リスクを避けたりするよう促す。しかし、その人にセキュアベースがあれば、痛みや危険、恐怖に向いていた意識を、そこから得られる報酬や機会やメリットに向け直すことができる。
(引用 : 『セキュアベース・リーダーシップ』著者:ジョージ・コーリーザー、スーザン・ゴールズワージー、ダンカン・クーム 訳者:東方 邪美 プレジデント社 初版)

愛着こうは、そのセキュアベース・リーダーシップや心理的安全性がある状態、それら二つを一つとして導入・維持する方法をわかりやすく説明するため、それらに相当するものを「組織的安全基地」とした。

導入していないのは遅れていることでは決してない

財・サービスの生産方法が一人一人が成果をあげることが一番重要だった時代から、チームで多様な価値観を持って生産することが重要な時代に変化している今だからこそ、導入すべきもの。

なぜ組織的安全基地が必要になったのか? これは昔から必要だったとも言える。しかし、産業・財・サービスの主流な生産方法が変化したことで要求度が増しただけだ。以前は組織的安全基地の必要性が薄かった。流れ作業の工場生産といった個人の生産数を増やすことが現場全体の生産数を増やすことができる職場など、個人単位で生産物を生み出す生産方法や個人単位のモチベーション管理が主流だった。導入していなかったのは間違っていたわけではない。必要性が急上昇している最中なだけだからだ。

・もしかしたら、フォルクスワーゲンの排気ガス不正スキャンダルに関して何より驚くのは、この事件が全く特異ではないことかもしれない。達成不可能なターゲット・ゴール、不安によって意欲を高めようとする指揮統制型ヒエラルキー、ミスをしたらクビになるのではないかと不安に思う従業員–そういうシナリオが、何度も繰り返されてきたのだ。理由の一つは、このシナリオが過去には有用だったからである。昔は、目標が達成可能で、進歩をじかに観察でき、ほとんどの仕事が個人単位で行われていた。そのような条件下でなら、不安と脅しによって人々に目標を達成させるのが可能だったかもしれない。だが、今日のような不安定で(volatile)不確実(uncertain)、複雑(complex)、かつ曖昧な(ambiguous)VCUA世界では、このシナリオがビジネスに役立つことは、もはやない。それは成功するためではなく、回避可能な、しばしば苦痛なほど注目される失敗を招くための戦術でしかないのだ。
(引用 : 『恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす』エイミー・C・エドモンドソン,村瀬俊郎,野津智子 英治出版 Kindle版)

組織的安全基地の三つの効果

・懸念の共有ができる
・リスクの進言を恐れずにできる
・失敗の共有が怖くない

組織的安全基地とは「その組織にいる人が周りの人の人的安全基地になれるよう文化・規則・教育が整えられている状態」のことだ。その(人的)安全基地とは「心細いとき、そのことを素直に話せて、頼ることができる人のこと。安全基地に頼ると、安心したり、もう一度やってみようと思ったりできる存在」だ。人が周りの人の安全基地となれる環境にすることで「報連相が遠慮なく行える組織・新たな挑戦の提案がしやすい組織」となる。

安全基地があることで、不安になった時にその不安を話せ、気持ちを受け止めてもらえ、心が温かくなる。そのような人があなたにとっての安全基地だ。何かに挑戦していて辛い思いでつまったとき、その安全基地に頼ることで、気持ちを整理でき、もう一度やってみようと思ったりできる。先ほども紹介したが、心理的安全性という概念もある。当方では心理的安全性を、心理安全性を含有した組織的安全基地として紹介している。組織的安全基地と心理的安全性の違いがある。心理的安全性ではマイナスの情報(リスク情報等)を恐れることなく話すことができることを組織の特性としているが、組織的安全基地ではそれを組織内の他の人間が持つものとしていること。組織的安全基地ではそれを実現するためにその他の人間が安全基地になれることに着目している。そのため、目指す状態としては大した違いはない。心理的安全性を導入・維持するならば組織に属する人が安全基地になる必要がある。安全基地という名前が入っていた方がわかりやすいため、組織的安全基地を紹介している。

組織的安全基地があることの代表的な効果は周囲の人の言動を恐怖で支配する・縛る人がおらず「懸念の共有ができる、リスクの進言を恐れずできる、失敗の共有が怖くない」ことだ。

組織的安全基地がある状態では、周囲の人の言動を恐怖で支配する・縛る人がおらず「懸念の共有ができる、リスクの進言を恐れずできる、失敗の共有が怖くない」というメリットを得られる。

組織的安全基地の効果は以下の3つだ。

・懸念の共有ができる

・リスクの進言を恐れずにできる

・失敗の共有が怖くない

組織的安全基地の3つの効果を得ることで、リスクや懸念点の報連相がされない現状維持・新たな挑戦ができないジリ貧という現状維持という現状維持から脱することができる。

順番を逆にすれば、…

「安全基地となれる人がいない」

「リスクの報告制度が活用されずに事故がおこる」

「管理監督者の自分にとって面倒事を起こしてほしくないよう、周りの人に無言の圧力・威圧をかけらている」


だから、「懸念の共有ができず、リスクの進言もできず、失敗の共有もされない組織」になっている。組織的安全基地がない以下の状態を解消するべきだ。

だ。

こちらは、組織的安全基地を導入例だ。

(報連相がない・しない・されないのはなぜで、どうしたら行うようになるか?)

問題…報連相がないことで、将来に向けた適切な判断ができない。発生している問題がどうしようもない状態に深刻化して発覚する。.etc

原因…相手に面倒な話を持ち込むと、(それが違法な言動やハラスメント認定されるような内容でなくとも)不機嫌に対応されたり、自身の立場が悪くなったりすることが恐れとして行動を制限されること。

対策…人々が周りの人の人的安全基地となれるような規則に改良を加え、周りの人の人的安全基地となれるように教育制度を整える。

ビジネスの現場での「人的安全基地」とは?

安全基地とは「心細いとき、そのことを素直に話せて、頼ることができる人のこと。安全基地に頼ると、安心したり、もう一度やってみようと思ったりできる存在」であり、ビジネスの現場でも働く人に安全基地があるべきだ。ビジネスの現場での(人的)安全基地とは「安心して報連相ができ、その安全基地のもと新たな挑戦への提案・行動ができる存在」と言える。ビジネスの現場にはこの人的安全基地であるマネージャー(上司)が必要だ。マネージャー(上司)が人的安全基地でなければ、組織に属する人が報連相や新たな挑戦の提案をするのに戸惑うことをなくすことで、リスクや懸念点の報連相がされない現状維持・新たな挑戦ができないジリ貧という現状維持という現状維持から脱することもできる。「報連相が遠慮なく行える組織・新たな挑戦の提案がしやすい組織」になる。

人的安全基地な上司はどんな振る舞いをするか?

理想の上司の振る舞いは、部下の人的安全基地である上司だ。上司は部下にとって、「安心して報連相でき、また新たな物事への挑戦の提案・実施ができる上司」であるべきだ。

組織や同僚や部署のために言う事・やることがあったり、同じ仕事するのに新しいやり方で早く終わるやり方の提案があったり、組織が今後も維持・発展していくためには新しいことやったほうがいいこともある。だからこそ、上司も「別にあなたをけなすためや、尊重しないために言ってるわけではない」と理解するべきだ。そのように意味や意図をとることが可能なことは言わない方といった文化はいい加減変えませんか?

人的安全基地になる方法|「安全基地の3段階」

人的安全基地になるには、「受け入れる」「理解する」「励ます」ことが必要だ。「安全基地の3段階」だ。

(人的安全基地になる「安全基地の3段階」)
人的安全基地となる人が「安全基地の3段階」をこなすこと。
「受け入れる」:どうしたの、大丈夫?・うんうん。
「理解する」:そうだったんだね、これはどうだったの?・じゃあこういう見方もできるね。
「励ます」:君なら大丈夫だよ、でも何かあったらいつでも頼ってきて大丈夫だよ。

(実際の用語・行動集)
「受け入れる」:「マインドフルネスなどの行動で自分の声の調子や態度がマイナスの感情を表さないようにする」「その人の個性や性格を知っておく」「失敗から何を学んだかきく」「問題とその人を同一視しない」
「理解する」:「普段からその人がどんなポテンシャルを持っているか考えておく」「その人にとって適切なビジネス成果の期待をする」「その人が自分を超えることが自分の仕事だと受け入れる」「普段から積極的に話を聞く練習をしておく」「自由回答の質問をする」「質問の回答を急かさず、間や沈黙を恐れない」「その人を励ますメッセージを適切なタイミングで言う」
「励ます」:「その人が直面する問題のプラス面にフォーカスする」「その人が問題解決に挑んでもいい点を伝える」「普段から失敗した人に対して公正な対応をとり、人のメンタルに配慮する」「できるだけ自分の不安を相手に伝わらないようにする」「いつでも話せることを示し、待機する」
(※本来用語集の習得などどうでもよく、あくまで習得のための手がかり。安全基地を自身が持てると、自然と言葉がでるようになる。)

組織的安全基地を導入・維持するには?|基本方針

問:組織的安全基地を導入・維持するには?
答:文化・規則・教育の改善で組織的安全基地を導入・維持できる。

文化・規則・教育の改善で組織的安全基地を導入・維持できる。

従業員へのアプローチは「以下で説明する導入施策→業績評価→[改善し再スタート]」という流れ。企業文化へのアプローチは「以下で説明する導入施策→心理的安全性評価→[改善し再スタート]」というもの。

組織的安全基地の導入の手段では、従業員の教育システム、組織的安全基地の重要性を明確に示すメッセージや規則制定があげられる。導入施策後、どのような状況だったら導入できていると言えるか? これは「表1.2 心理的安全性に関する意識調査(『恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす』エイミー・C・エドモンドソン,村瀬俊郎,野津智子 英治出版 Kindle版)」を従業員アンケートし、一定の基準を満たすことで示すことができる。

導入した組織的安全基地を維持するには、「組織的安全基地の文化を壊す人」を排除しなければならない。「組織内に蔓延る無言の圧力・威圧」を生み出し、組織的安全基地が壊される。組織的安全基地を維持するためには排除しなければならない。また、新入社員や転入社員向けの教育機会の確保も必要だ。

「研修だけでも大丈夫か?」
・組織的安全基地が維持できるだけの十分な組織文化や規則が整っているならば、研修だけでも大丈夫です。
・研修という教育制度だけでも組織文化に影響を与えることができるが、規則の改善やメッセージ発信も同時に行うことが好ましいです。

文化・規則方針

文化・規則を改良しなければならない。

文化…従業員が他の従業員の人的安全基地になることが当然だと感じられるような経営者や規則からのメッセージを発する。

規則…従業員が他の従業員の人的安全基地になるために「やるべきこと」・「やってはいけない」こと両方を規定する。

教育方針

習得しなければならない技能は以下だ。

(習得しなければならない技能)

①従業員全員が同僚・上司・部下含め、人的安全基地になるための技能。

②マネジャーは部下が心理的安全性評価で高い得点を得られるように、部下間で組織的安全基地の文化を壊す人がでないようマネジメントしなければならない。そのために部下をマネジメントするための技能。

特に②は組織的安全基地を維持する上で重要だ。組織的安全基地を維持するには「その組織にいる人が人的安全基地になれるよう文化・規則・教育が整えられている状態」のうち、「文化」を壊す行為を防ぐことが必要だ。「組織内に蔓延る無言の圧力・威圧」を生み出す人がいることで、組織的安全基地の文化を壊れる。組織的安全基地を維持するためには排除しなければならない。「他人に無言の圧力・威圧」を与え他人の安全基地となれない人には、マネジャーが人的安全基地となることで安全基地になれるようにしてあげなければならない。

・セキュアベース・リーダーであるために重要なのは、相手の人間としての価値を受け入れ、認めることだ。単に、従業員として見たり、何らかの作業をする人として捉えたりはしない。臨床心理学者のカール・ロジャーズの言葉を借りると、それは「無条件に肯定的に見る」ということだ。セキュアベース・リーダーは、問題と向き合う前に、人と向き合う。問題と人とを切り離すのである。セキュアベース・リーダーは、可能な限り人の批判や避難を避ける。(段落変え)こうしたアプローチをとることによって、相手方は自分が正当化され、認められたと感じる。セキュアベース・リーダーは、いつも相手を尊重している。
(引用 : 『セキュアベース・リーダーシップ』著者:ジョージ・コーリーザー、スーザン・ゴールズワージー、ダンカン・クーム 訳者:東方 邪美 プレジデント社 初版)

人は安全基地を持つことで、自身も他人の安全基地になることができる。

安全基地とは心理学の愛着理論からうまれたものであり、その愛着とは「人が生後数ヶ月のあいだに特定の人(母親や父親)との間に結ぶ情愛的な絆」だ。安定したアタッチメント関係を養育者と作っている子どもは、養育者から程度な距離に離れて探索し、離れている時間が長くなったり、何かに苦痛を感じると、安全な避難所として養育者の元に戻ってくる。これがアタッチメント対象であり安全基地だ。子どもたち成長するにつれ、親とは異なった安全基地を作ってゆく。保育園の先生、学校の先生、友達、恋人、そして成人すると配偶者などが、新たな安全基地となる。また、並行して、安定したアタッチメント対象は人が認知する過程の中で心の中に作り上げる対人関係のモデルをつくりあげる。これが他者に対する基本的信頼感や自己に対する肯定感の基盤となり、人の社会・情緒的発達に際した危機からの保護や、危機から立ち直る心の拠り所として役に立つ。

基本的には子どもの頃の愛着(アタッチメント)が大人になっても継続される。よって、他人に無言の圧力・威圧をかける人物その人自身の存在を受け入れることをまずはするべきだ。その人自身を受け入れ、マネジメントするあなた自身がその人の安全基地になることでその人の行動を変えることができる。

・愛着とは、アタッチメント(Attachment)と呼ばれ、1969年にボウルビィによって提唱された。ボウルビィは愛着(Attachment)を「人が生後数ヶ月のあいだに特定の人(母親や父親)との間に結ぶ情愛的な絆」と定義している。
(引用 : 『アタッチメント(愛着)の形成と、保育の役割』平野美沙子 環境と経営 : 静岡産業大学論集 19(2))

・さて、1、2歳児とその養育者との関係に、アタッチメント形成の現れとして「安全基地現象」がみられる(Bowlby, 1969/1982)。安定したアタッチメント関係を養育者と作っている子どもは、養育者から程度な距離に離れて探索し、離れている時間が長くなるか何かに苦痛を感じると、養育者の元に戻ってくる(安全な避難所 ; 寄港できる港)。このように、いわば自立と依存のバランスが取れている乳幼児が、安定したアタッチメント形成をしていると考えられる。成長するにつれ、子どもは養育者から離れられる距離が増してくる。小学校、中学校、高校と、より遠くに探索しては、親の元に戻ってくる。また、子どもたちは、親とは異なったアタッチメント対象(安全基地)を作ってゆく。保育園の先生、学校の先生、友達、恋人、そして成人すると配偶者などが、新たな安全基地となる。並行して、これら安全基地はアタッチメントについての内的表象いわゆるinternal working modelの重要な構成要素として、個体の行動に影響を与えることとなる(Bowlby, 1969/1982)。安定したアタッチメント対象は心の安全基地(表象の中で)となり、他者に対する基本的信頼感や自己に対する肯定感の基盤となり、個体の社会・情緒的発達の保護因子やレジリエンスとなるとされている。
(引用 : 『人間のアタッチメントについて―人間の乳幼児のアタッチメントとその障害―』 青木豊 目白大学 特別講演-こころの安全基地(第22回学術集会 2016. 02))

・研究によると、子どもの頃の愛着スタイルが、そのまま大人になっても継続されるという。この分野の代表的な研究者、キム・バーソロミューは、人が心の中に持っている人間関係のモデルには二つの側面があるという。一つは「自分」の側面で、もう一つは「他人」の側面だ。どちらの側面にもプラス、またはマイナスの極がある。「自分」の側面は、自分自身に対する考えや思い込みに関係している(わたしは有能だ、わたしは成功する、わたしはこれができる、など)。「他人」の側面は、他の人たちについての考えや思い込みに関係している(他の人々は信頼できる、他の人たちはわたしを助けてくれる、他の人々は頼りになる、など)。ある状況下でのあなたの愛着スタイルは、自分についてどう感じるかと、他者についてどう感じるかが交わる部分である。
(引用 : 『セキュアベース・リーダーシップ』著者:ジョージ・コーリーザー、スーザン・ゴールズワージー、ダンカン・クーム 訳者:東方 邪美 プレジデント社 初版)

・アタッチメント関係の再構成は心的方略および行動的方略を修正する。または変化させることを含んでいる。不一致を経験することで以前のパターンの限界と他の方略の可能性の両方に気づくことができると、再構成が可能になる。それが成功した場合の結果が、以前のものとは異なる、またはより洗練された新しいパターンである。新しいパターンはよりバランスの取れた自己防衛的視点を反映している「獲得された」バランスの取れた方略かもしれないが、いつもそのような結果が得られるわけではない。成熟することで、以前は脅威であったものがもはや脅威ではないと認識できるようになる場合もある。このために、今度は話し手が一つの自己防衛方略を捨てて、別のものを選ぶことができるようになるのである。したがって、否定的感情を表出してももはや危険な目に遭わないことに気づいたAタイプの青年は両親の不正に対する怒りにとらわれるようになるかもしれない。同様に、両親がいなくても生き抜くことができると気づいたCタイプの青年はアタッチメント関係から距離を取るようになるかもしれない。(これらの過程はどの年齢でも起こり得るが、青年期では特に頻繁である。)いずれにせよ、AとCの両方のパターンが積極的に使用されている場合、知的理解が手続き機能よりも成熟している場合も含めて、話し手はあるパターンから別のパターンへと再構成しているものとして分類することができる。(その過程が完了した時、話し手はその結果の分類へと割り当てられる。)変化の方向はAまたはCからBへということもあり得るし、AからCへ、またはその逆という変化もあり得る。
(引用 : 『成人アタッチメントのアセスメント-動的-成熟モデルによる談話分析-』著者:パトリシア・M・クリテンデン、アンドレア・ランディーニ 監訳者:三上 謙一 岩崎学術出版社 初版)

実際に組織的安全基地を導入・維持するには?

今はいい状態か? 悪い状態か?|「導入施策実施前・後に組織的安全基地を測定する」

『恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす』で述べられている「心理的安全性を測定するためのツール」や、『セキュアベース・リーダーシップ』の「セキュアベース・リーダーの九つの特性」を元にした「組織的安全基地を測定するためのツール」が以下だ。

(質問)
・あなたの上司は?
1.あなたの上司はトラブル時に冷静な対応をとってくれる。
2.あなたの上司はあなたの思いを受け入れ、配慮してくれる方だ。
3.あなたの上司はあなたの可能性や潜在力を見通してくれていると感じる。
4.あなたの上司はあなたの話に傾聴し、質問等によって積極的に話を引き出してくれる。
5.あなたの上司はあなたを鼓舞するためのメッセージを発信することができる。
6.あなたの上司はあなたの良いところをあなた自身に再認識させてくれることができる。
7.あなたの上司はあなたに勇気を与え、リスクをとるよう促すことができる。
8.あなたの上司はあなたを内発的動機で働けるよう促すことができる。
9.あなたの上司はいつでも相談ができることを示している。
・あなたの部署では?
1.あなたの部署ではミスをしたら決まって咎められる。(R)
2.あなたの部署ではメンバーが困難な課題について解決を提起することができる。
3.あなたの部署では、あなたと他人との違いがあることが認められない。(R)
4.あなたの部署では安心してリスクをとることができる。
5.あなたの部署ではメンバーには支援を求めにくい。(R)
6.あなたの部署では、あなたの努力を踏みにじるような行動を故意にする人がいる。(R)
7.あなたの部署では、あなたならではの技能や能力が評価され活かすことができている。

(回答項目)
1.非常にそう思わない
2.かなりそう思わない
3.ややそう思わない
4.どちらともいえない
5.ややそう思う
6.かなりそう思う
7.非常にそう思う

(回答の処理)
1〜7をそのまま得点にする。ただし(R)の質問は得点を逆にする(例回答が1の場合、得点は7にする)。その得点を平均値・最頻値で測定する。

社内プロジェクトにするには?|「プロジェクト憲章の参考例」

(プロジェクト憲章作成の参考)

①どのような事情があり、何のためにプロジェクトを行うのか(背景、目的)
→リスクや懸念点の報連相がされない現状維持・新たな挑戦ができないジリ貧という現状維持という現状維持から脱するため、組織的安全基地を導入する。

②何を達成すればよいのか(目標および成功基準)
→組織的安全基地導入施策前に従業員アンケートをし、各項目ごとに改善目標を設け、導入施策後の従業員アンケートで成果を確認する。

③主に作成・実施すべきことは何か(大枠での要求事項)
→従業員の教育システム、組織的安全基地の重要性を明確に示すメッセージや規則制定。

④プロジェクトを行う上での制約・前提・リスクは何か(制約条件・前提条件・リスク)
→[予算、指定日やスケジュール]が制約条件。[例.現状の弊社ではソフト面(文化や能力など)でもハード面(教育システムや規則など)でも組織的安全基地が存在していない]が前提条件。[例.組織的安全基地という概念を受け入れない人物の存在]がリスク。

⑤プロジェクト・マネジャーは誰で、どこまで権限があるのか(プロジェクト・マネジャーの任命と権限)
→プロジェクト・マネジャーは[[役職名] □□ □□]。教育システムの導入、規則制定、教育システムの運用コストについて[どこまでの決定権、関係各所への意見聴取や可否判断の指示]ができる。

⑥プロジェクトを進める上での関係者は誰か(ステークホルダー)
→[経営陣]。教育システム構築や導入後の人事考課のため[人事部]。規則制定のため[総務部]。

⑦いくらの投資でいつまでに行えばよいのか(予算とスケジュール)
→[いつまで]に[これほどの仕事(タスク)量]の投資を。

導入のために決めなければならないことは?|「規則要件等の参考例」

(就業規則・職務記述書)

・就業規則「服務規律」内へ「周囲の人物がリスク等の指摘をするときに、恐れでの圧力を与えないこと」の旨を記載。または「ハラスメントの禁止」へ補足する形での記載。

・「安全衛生及び災害補償」の「遵守事項」へ「周囲の人物がリスク等の指摘をするときに、恐れでの圧力を与えないこと」の旨を記載。特に直接に身体への危険を伴う業務が日常的に行われる場合。忌憚のないリスクの報告がなければ、危険を排除しきれない恐れがあるため。

(組織風土に影響を与えるための改善点)

「企業理念、経営理念」へ「従業員に安全基地を提供する旨」の記載

「ミッション、ビジョン」へ「従業員は他の従業員の安全基地となる旨」の記載

「社訓」へ「従業員は他の従業員の安全基地となる旨」の記載

「バリュー(行動指針)」へ「従業員は他の従業員の安全基地となることとの旨」を記載

「短期・中期経営計画」へ「組織的安全基地の導入方針・導入の結果調査を行うこと」を記載

「コーポレート・ガバナンス」へ「従業員に安全基地を提供する旨」の記載

「就業規則」へ「[上記をご参考ください]」の記載

「人事制度(採用基準、人事評価基準、人事異動)」では、マネジャー職にて担当する部下の心理的安全性アンケートを成果基準にする。

「人材配置」へ「人員計画の時点で教育受講済のマネジャー要員をあてはめること」

「評価制度」では、マネジャー職にて担当する部下の心理的安全性評価を成果基準にする。

「業務プロセス」の変更時には「「従業員の話を聞く」というプロセスを入れる」こと。結果を変えることが目的ではなく、従業員の納得感・安心感を確保するために。

「明文化されたコンプライアンス」へ「組織的安全基地の導入・維持で従業員からのリスク報告を漏らさず受けること」の追加

「マネジメント方針」へ「組織的安全基地施策にて被マネジメント者の能力を無駄なく活かす」ことの追加

「リスク管理機能(危機管理機能)」へ「組織的安全基地の導入・維持で従業員からのリスク報告を漏らさず受けること」の追加

教育システムを整えるには?|「教育システム要件の参考例」

教育と面談だ。

(人的安全基地になる勉強会)

・安全基地の役割を実感するために、勉強会でお互いが安全基地になり合う練習をするべきだ。

(面談項目)

・「他人に無言の圧力・威圧」を与え他人の安全基地となれない人には、面談を行う。マネジャーと部下で部下の行動目標設定→部下の不安な点を「安全基地の3段階」で話し合う。

実際に使える教材は?|「教育ツールの参考例」

・動画教材

・当記事自体

・集団研修用パワーポイント資料(現在、ご希望者様に直接送付させていただいております。当記事の連絡ボタンよりご連絡ください。)

「周りの人の安全基地になる(要点まとめ)」(※PDF資料リンク)

↓以下、より詳細に学ばれる場合

・『恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす』エイミー・C・エドモンドソン,村瀬俊郎,野津智子 英治出版

・『セキュアベース・リーダーシップ』著者:ジョージ・コーリーザー、スーザン・ゴールズワージー、ダンカン・クーム 訳者:東方 邪美 プレジデント社

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