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基礎知識

「回避型愛着スタイル」とは?| その特徴や克服の仕方は? それには安全基地が重要

当Webサイトの医療情報提供に関するコメントです。愛着障害や愛着スタイルなどについて情報提供をしています。

愛着スタイルには「回避型愛着スタイル」がある。そちらの解説をする。また「回避型愛着障害」についても言及する。

「愛着」や「愛着スタイル」とは

まず「愛着」とは特定の人に対する特別な結びつきのことだ。また、人格のもっとも土台の部分を形造っているものである。脳内のホルモン作用がかかわる生理学的な仕組みである。その型として愛着スタイルというものがある。それは対人関係の在り方に大きな影響を与えるものである。また愛着スタイルは人付き合いだけでなく、その人の生き方にも大きな影響を与えている。愛着スタイルについて、以下の記事で詳しく解説している。

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愛着スタイルの分類

その愛着スタイルには大きく分けて安定型と不安定型の2つがある。不安定型は、さらに不安型、回避型、恐れ・回避型、未解決型に分けられる。安定型、不安型、回避型、恐れ・回避型、未解決型だ。

・愛着スタイル→「安定型」と「不安定型」

・不安定型→「不安型」と「回避型」と「恐れ・回避型」と「未解決型」

・愛着スタイルは、大きく安定型と不安定型に分けられ、不安定型は、さらに不安型(とらわれ型。子どもでは両価型と呼ぶ)と回避型(愛着軽視型)に分けられる。不安型と回避型の重なった、恐れ・回避型(子どもでは混乱型)や、愛着の傷を生々しく引きずる未解決型と呼ばれるタイプもある。
(引用 : 『回避性愛着障害~絆が稀薄な人たち~』岡田 尊司 光文社新書 初版)

この記事と違う、他の愛着スタイルの特徴を、以下の記事で詳しく説明している。

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回避型愛着スタイルの特性と人間関係

以下に回避型愛着スタイルの特性と人間関係の特徴をまとめ、引用している。あくまで傾向である。人それぞれ違いがある。人付き合いを避ける傾向にあり、自分の未来や将来に対する責任を避けがちになる傾向がみられる。

・距離をおいた対人関係を好む。

・裏切られるのを避けて自分を守るために、情緒的な強い感情を抑えるのが得意。

・自己開示、それをするようなコミュニケーションを避けるため、その能力が育ちにくい。

・面倒くさがり屋の傾向がみられる。

・回避型愛着スタイル(以下、回避型)の人は、距離をおいた対人関係を好む。親しい関係や情緒的な共有を心地よいとは感じず、むしろ重荷に感じやすい。だから、親密さを回避しようとし、心理的にも物理的にも、距離をおこうとする。
・回避型の人は、何に対してもどこか醒めているところがある。本気で熱くなるということが少ない。情緒的な強い感情を抑えるのが得意で、それにとらわれることもない。クールでドライな印象を与えることも多いが、そうすることで傷つくことから自分を守っているとも言える。
・回避型の人は、自己開示を避ける結果として、自己表現力が育ちにくいという事態を招きやすい。また、コミュニケーションの機会自体が減ってしまうため、会話において微妙なニュアンスを正確に理解したりすることも苦手で、意味を取り損なってしまいやすい。ことに、親しみを求められたり、愛情を確かめられたりするようなサインに無頓着で、気づかないということも多い。そのため、周囲から鈍感だと思われてしまうこともある。
・回避型の人は、面倒くさがり屋でもある。やらなければならないとわかっていても、厄介なことは後回しにし、お尻に火がつくまで放っておくということも多い。
(引用 : 『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』岡田 尊司 光文社新書 初版)

回避型愛着スタイルの恋愛と愛情

以下に回避型愛着スタイルの恋愛と愛情の特徴をまとめ、引用している。あくまで傾向である。人それぞれ違いがある。恋人やパートナーから助けを求められることが苦手であり、助けに応えるという反応も見られにくい。

・パートナーとの絆を大事にする意志や力に乏しい。

・パートナーを心理的に助けることをせずに、相手を困らせる。

・パートナーから頼られることを面倒事と思う。

・回避型の人の恋愛には、どろどろしたものを嫌う、淡白なところがあり、相手との絆を何としても守ろうとする意志や力に乏しい。
・回避型の人を恋人やパートナーにもつ場合、相手はしばしば戸惑う。それは、自分が困っているときや苦痛を感じているときにも、平然としているばかりで、真剣に気づかってくれたり、痛みを一緒に感じてくれる様子が、あまりみられないからである。
・男女を問わず、回避型のパートナーをもつことは、いざというときに助けになってくれないどころか、むしろ怒りの反応に遭遇することになるのを覚悟しなければならない。回避型の人にとって、頼られることは面倒事であり、面倒事をもち込まれることは怒りを生むということなのである。
(引用 : 『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』岡田 尊司 光文社新書 初版)

回避型愛着スタイルの特徴の具体例

回避型愛着スタイルを抱えていると人間関係や生き方に症状といえるような課題を抱えやすい。回避型愛着スタイルの特徴の具体例を、以下の記事で詳しく説明している。

「回避型愛着障害」とは?

「愛着障害」を抱えていると、対人関係や人生に課題や困難を抱えやすい。この「愛着障害」と「愛着スペクトラム障害」は同義である。「愛着スペクトラム障害」は岡田 尊司 氏が提唱しているものである。愛着スペクトラム障害のスペクトラムとは、症状が曖昧な境界を持ちながら連続していることを意味する。「愛着障害」は、不安定型愛着を原因とし、対人関係や人生に課題や困難を抱えやすい。その症状の度合いは様々であり、「どの程度なら愛着障害だ」と認定することは困難なのである。よって様々な度合いの症状をまとめて愛着スペクトラム障害としている。

そこに回避型がつく「回避型愛着障害」は、回避型愛着スタイルがもたらす愛着障害である。

・不安定型愛着も含めた広義の愛着障害、つまり愛着スペクトラム障害には回避型と不安型のような正反対とも言える傾向をもったタイプがふくまれるが、その根底には、大きな共通点がある。
(引用 : 『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』岡田 尊司 光文社新書 初版)

愛着障害について以下の記事で詳しく説明している。

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克服の仕方は?

回避型愛着スタイルのような不安定型愛着スタイルを抱えていると人間関係や生き方に症状といえるような課題を抱えやすい。人生をもっと生きやすく実り豊かなものしたい、今抱えているさまざまな問題を良い方向に解決していきたい、もっと幸福な人生を手に入れたい。このような愛着スタイルによる症状を回復しようと思うときには、「愛着の傷をいかに克服し、安定した愛着スタイルをもつことができるか。また、不安定な部分をいかに補えるか」が重要になる。

そのためには、その人の安全基地となる存在が助けになる。安全基地とは、いざというとき頼ることができ、守ってもらえる居場所であり、そこを安心の拠り所、心の支えとすることのできる存在である。対人関係において、その人が安心できる人のことである。幼児が不安になったときに、「ママ・パパ」と駆け寄るような相手である。幼児はそのように安全基地を頼り安心することで、また活発に行動できるのである。安全基地とは自分という存在が無条件に受け入れられる場所なのである。自分が何を感じ、何を思っているか、安心して話すことができる相手が安全基地になりえる。そのように自分が受け入れられると、自分の人生に対する主体性や責任を得ることができる。自分が大切にされることで、自分を大切にできるようになるのである。

・新たな認識と自覚を踏まえたうえで、どうすれば人生がもっと生きやすく実り豊かなものになるのか、どうすれば今抱えているさまざまな問題を良い方向に解決していけるのか、どうすればもっと幸福な人生に近づいていくことができるか。その問題を、もっとも根本的なところで左右するのが、愛着の傷をいかに克服し、安定した愛着スタイルをもつことができるか、不安定な部分をいかに補えるかなのである。
(引用 : 『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』岡田 尊司 光文社新書 初版)
・安全基地とは、いざというとき頼ることができ、守ってもらえる居場所であり、そこを安心の拠り所、心の支えとすることのできる存在である。
・無気力で、投げやりになっている状態。それは、主体性を奪われた結果、自分に対する責任を放棄している状態である。回避型の人が自分の人生から逃げているときも、同じことが起きている。その場合、主体性と責任を回復させることが、無気力で投げやりな状態から脱することを可能にする。(段落変え)そして、主体性と責任を取り戻させるために、もっとも有効な道が、その人の安全基地となることなのである。安全基地として機能し始めると、しだいに気持ちや意思を話せるようになる。
(引用 :『回避性愛着障害~絆が稀薄な人たち~』岡田 尊司 光文社新書 初版)

安全基地をつくり、その後愛着障害を克服するながれについて、以下の記事で詳しく説明している。

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愛着スタイル診断テストで愛着スタイルを診断できる

愛着スタイルを診断するには愛着スタイル診断テストというものがある。質問に回答することで診断する。書籍に掲載されているものがあり、それで自己診断できる。一人で、質問に答える形式で、自己診断していただける。その診断方法は、「質問紙」による検査をもとにし、加工が加えられたものである。以下の記事で詳しく説明している。

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当サイトについて

愛着スタイルが対人関係に与える影響、生き方に与える影響は多岐にわたる。当サイトでは、これらの影響を含め、愛着スタイルの情報を多く発信しています。関連記事などよりさらに情報をご覧いただけます。

最後に、引用している書籍の「岡田 尊司」氏 は、京都府にある「岡田クリニックの院長を勤めている。当サイトでは、岡田氏の著書から多く引用をしている。愛着スタイルの症状を克服することや、安全基地について知ることができる書籍を、多く執筆されている。ここでは「書籍『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』岡田 尊司 光文社新書」(※0)を紹介する。著者による治療をもとに書かれた治療例や、稲田山頭火など偉人といわれる方の愛着スタイルの推察など、多く学ぶことができる。さらに巻末の愛着スタイル診断テストにより、ご自身の愛着スタイルを自己診断いただける。一人で、質問に答える形式で、自己診断していただける。

(※0) 少なくとも初版には記載。

・精神科医。作家。現在、岡田クリニック院長(枚方市)。東京大学文学部哲学科中退、京都大学医学部卒、同大学院高次脳科学講座神経生物学教室、脳病態生理学講座精神科医学教室にて研究に従事。
(引用 : 『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』岡田 尊司 光文社新書 初版)
職場の対人関係の悩みも不安定型愛着スタイルが関係しています。

職場で自分の考えや思いは尊重されますか? 職場でそれに悩まされないようにしませんか? 安全基地があることで、生産性は大きく向上します。

当方が管理職の方の安全基地となることで、貴社の管理職の方が部下の安全基地となれるようにいたします。安全基地になるには安全基地を持たなければならないのです。上司としての役割をもち安全基地となりたい方、上司が受講をすることを望む方もご相談ください。従業員様の希望があることで貴社へお話しやすくなります。あなたの周りに安全基地が増やしませんか? また、ご成約時には紹介料をお支払いいたします。