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【アニメ・小説】キョンは涼宮ハルヒの「安全基地」である|涼宮ハルヒシリーズからみる安全基地の役割は?

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「涼宮ハルヒシリーズ」をご存知だろうか? その主人公は涼宮ハルヒ・キョンである(ここではそのようにしたい)。そのキョンは涼宮ハルヒの安全基地である。この2人は安全基地の役割を説明するうえで特に有用である。

「安全基地」とは?

「安全基地」とは、いざというとき頼ることができ、守ってもらえる居場所であり、そこを安心の拠り所、心の支えとすることのできる存在である。愛着理論の用語である。安全基地は、対人関係において、その人が安心できる人となる。幼児が不安になったときに、「ママ・パパ」と駆け寄るような相手である。幼児はそのように安全基地を頼り安心することで、また活発に行動できるのである。安全基地とは自分という存在が無条件に受け入れられる場所なのである。自分が何を感じ、何を思っているか、安心して話すことができる相手が安全基地になりえる。そのように自分が受け入れられると、自分の人生に対する主体性や責任を得ることができる。自分が大切にされることで、自分を大切にできるようになるのである。

安全基地について以下の記事で詳しく説明している。

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キョンは涼宮ハルヒの安全基地である

安全基地である証拠は、ハルヒとキョンがお互いに信頼していることである。そのことは登場人物の小泉樹が作品内で言及している。ハルヒは、キョンだけは自分の言うことをすべて聞いてくれるだろうと、思っている。何でもとはいかなくても、基本的にキョンはハルヒのよき理解者である。ハルヒは、キョンにだけは自分の思いや考えを遠慮なく話せる。

ハルヒの周りの人がハルヒと話ができないなか、キョンだけは安全基地という特別な存在になれたのである。

谷口「おまえどんな魔法を使ったんだ?」
キョン「何の話だ?」
谷口「俺、涼宮があんなに長い間喋ってるの初めてみるぞ。おまえ何言ったんだ?」
キョン「さて、何だろう? 適当なことしか聞いていないような気がするんだが。」
谷口「驚天動地だ。」
(参考 : アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』製作 京都アニメーション)
朝倉涼子「私も聞きたいな? あたしがいくら話しかけてもなーんも答えてくれない涼宮さんが、どうしたら話すようになるのか。コツでもあるの?」
キョン「わからん。」
(引用 : アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』製作 京都アニメーション)

キョンがハルヒの安全基地であることの効果

キョンはハルヒの思いを受け止め、そばについて見守る役割を果たしている。時がたつにつれ、ハルヒはキョンのことを安全基地とすることで、SOS団以外の人とも心のやり取りができるようになる。学園祭後の軽音楽部のメンバーに呼ばれた時、そこにキョンを引き連れて行ったのも、キョンを安全基地として頼っている証だと考えられる。

キョン「行ってやれ。」ハルヒ「ちょっと一緒に来て!」
(引用 : アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』製作 京都アニメーション)

キョンはハルヒの安全基地となることで、他人と親密さを持てるという成長をハルヒに与えているのである。

良い安全基地はどんなことでも許すわけではない

キョンはハルヒのやりすぎた行為を叱り、止めることもある。学園祭のみくるの大冒険の映画撮影時のエピソードが象徴的である。朝比奈みくるへの行き過ぎた要求・攻撃に対して、キョンが本気で怒る場面である。どんな行為も許すのが良い安全基地とは言えない。相手の思いを受け止め、相手の心を思い、安心感や勇気を与えるのが良い安全基地である。

キョン「あたしが決めたの。みくるちゃんはあたしのおもちゃなの。」
…キョンがこぶしを振り上げ、そのこぶしを小泉がとめる。
ハルヒ「何よ、何が気に入らないって言うのよ。あんたは言われたことしてればいいの。あたしは団長で、監督で、…(溜めて)とにかく、反抗は許さないから。」
キョン「離せ小泉、動物でも人間でも言ってきかないやつは殴ってでも躾けてやるべきなんだ。でないとこいつは一生誰からも避けられるようなあほになっちまうんだ。」
朝比奈みくる「やめてください。けんかはだめなのです。でないと、…あ、これ、禁則でした…。」
(引用 : アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』製作 京都アニメーション)

キョンはハルヒの安全基地として、自分が受け入れられるという安心感を与えているのである。自らの不安は受け止めてもらえ、望みをきいてくれる。しかし、誤が過ぎることは止めてくれる。その懐の深さが安全基地の源泉となっていると考えられる。

(参考 : 『愛着障害の克服 「愛着アプローチ」で、人は変われる』岡田 尊司 光文社新書 初版)

安全基地は「愛着理論」の言葉

安全基地(セキュアベース)は「愛着理論」により生まれた言葉である。愛着理論は、「すべての人は生まれながらにして、親密さと安心を得ようとする欲求を持っており、自分を守ってくれると感じられる人からそれを得ようとする」という前提のもとに展開される理論である。

「愛着スタイル」や「愛着障害」という言葉も同じ愛着理論により生まれた。これらを知ることで、安全基地となるための助けとなる。相手の対人関係や生き方について判断する際に重要となる。

愛着理論で重要な「愛着」や「愛着スタイル」とは

まず、「愛着」とは特定の人に対する特別な結びつきのことだ。また、人格のもっとも土台の部分を形造っているものである。脳内のホルモン作用がかかわる生理学的な仕組みである。その型として愛着スタイルというものがある。それは対人関係の在り方に大きな影響を与えるものである。また愛着スタイルは人付き合いだけでなく、その人の生き方にも大きな影響を与えている。愛着スタイルについて、以下の記事で詳しく解説している。

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愛着障害のくわしい定義について以下の記事で詳しく説明している。

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