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できれば相手に迷惑をかけずに済ませるために報連相を控えることはよくあることかと思います。報連相した人を労る、その人の思いを心配する人はあまりいないですし、あなたが報連相する対象の人がそうしてくれる人でなければ、報連相できないですよね。
報連相がなかなかできないのは、職場があなたに与えている不安が形となって現れている合図です。人によってどんな環境でどれくらいどんなふうに不安になるかは違います。あなたが不安に思うことは誰からも責められるべきことではありません。例えば「昔誰かに相談をし、その人に怒られてつらい思いをした経験」があり、周りの人より不安に思いやすいといったこともあると思います。
自分のことを責める必要はない
無理にチャンレンジをせずに済む、相談できる安全基地という存在のことをご存知でしょうか?
思いを受け止められる存在は「安全基地」と言われます。「心細いとき、そのことを素直に話せて、頼ることができる人のこと。安全基地に頼ると、安心したり、もう一度やってみようと思ったりできる存在」のことを安全基地と言います。不安になった時にその不安を話せ、気持ちを受け止めてもらえ、心が温かくなる。そのような人があなたにとっての安全基地だ。何かに挑戦していて辛い思いでつまったとき、その安全基地に頼ることで、気持ちを整理でき、もう一度やってみようと思ったりできる。
安全基地を持てていなかった人は慰めを簡単に受け入れられない
安全基地を持てていなかった人は慰めを簡単に受け入れられない。安全基地になろうとしてくれる人に頼れなかったりする。「頼っていいよ」と言ってくれる人には頼れなくても、自分の思いを受け止めてくれる人には頼れたりする。自分の思いを受け止めてくれるから頼りたくなる。一方的に慰めをあげると言われても、困惑してしまうのである。いきなり慰めをもらっても困惑するのである。
「この人なら今度こそ自分は慰めを得られるのか? それは本当なのか?」と疑問を感じしまう。だからこそ、「今の慰めは今後もくれるの?」、慰めをもらえるタイミングがズレると「今慰めが欲しいのに…。」と感じる。求める慰めからずれると困惑するのである。
困惑が変化する中で、あきらめと疑いと怒りを感じる。変化の時に感情が切り替わる。安全基地がいない環境から安全基地となる人がいる環境に変化すると、いずれ「安全基地に頼っていいんだ、慰めを受け取っていいんだ」と気づく時がくる。
企業は働く人のために職場を「安全基地がある環境」にすべきだ
働く人が安心して働ける環境でなければ、報連相がない状態で間違った判断をくだしたり、せっかくの若い人材からの提案が出されなかったりと、常日頃組織経営のリスクが増してしまう。組織の未来の可能性を常日頃少しずつ消していっているのだ。
(引用 : 『恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす』エイミー・C・エドモンドソン,村瀬俊郎,野津智子 英治出版 Kindle版)
安全基地がない職場はみんなが不幸で、誰も得していない。
引用書籍の「心理的安全性」とは、大まかに言えば「みんなが気兼ねなく意見をのべることができ、自分らしくいられる文化」のことだ。愛着こうで提唱している組織的安全基地とは「その組織にいる人が周りの人の人的安全基地になれるよう文化・規則・教育が整えられている状態」のことだ。これらのように「安全基地がある職場」にする手段はいくつもある。
働く人の責任ではない。
ご相談できる先
職場は働く人の「ニーズ」が満たされるべき場所です。報連相ができない職場、対人関係で嫌な思いをする職場を働く人の気持ちが受け止められる職場にしなければなりません。あなたにとって安全基地となってくれる信頼できる外部へ相談しましょう。
行政運営先へのご相談
まず現在労働環境が違法な状態に置かれているか不安な場合、行政が行っている相談先を利用しましょう。
[紹介文引用・相談先リンク]
労働条件相談「ほっとライン」(Working Hotline)|厚生労働省
愛着こうへのご相談
「話したけど迷惑もかけたくない」。そのような思いをお持ちでしたら、まずは話してみませんか。今の悪い状況も辛いと思います。その問題の解決ができず辛いと思います。愛着こうの立場で一つの解決策を強制したりはしません。愛着こうの「誰にでも安全基地がある社会へ」というミッション・ステイトメントの一貫です。もしよろしければその思いを話してみませんか。