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「ECR-GO」とは?|親密な対人関係体験尺度(ECR)の一般他者版

「ECR-GO」とは「親密な対人関係体験尺度(Experiences in Close Relationships inventory)」の一般他者版だ。この記事では「ECR-GO」を紹介していく。

当記事の参考文献
(参考 : 『成人愛着スタイル尺度(ECR)の日本語版作成の試み(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpsy1926/75/2/75_2_154/_pdf/-char/ja)』九州大学 中尾達馬・加藤和生 心理学研究)
(参考 : 『一般他者を想定した愛着スタイル尺度の信頼性と妥当性の検討(https://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/opac_detail_md/?lang=0&amode=MD100000&bibid=3567)』中尾逹馬 九州大学心理学研究)
(参考 : 『アダルト・アタッチメント・スタイル尺度(ECR-RS)日本語版の妥当性評価(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpsy/advpub/0/advpub_87.15208/_pdf/-char/ja)』古村健太郎 筑波大学,村上達也 高知工科大学,戸田弘二 北海道教育大学 心理学研究)

「ECR」とは?

Brennanらは、回避と不安18項目ずつから構成されるECRを作った。回避は、他者との親密さに心地よさを感じない程度を反映する。不安は、他者に見捨てられることへの不安を反映する。

「ECR-GO」とそれと同じような概念

ECRとは「親密な対人関係体験尺度」で、恋愛対象へのAS(アタッチメントスタイル)を測定するための尺度である。そしてECR-GOはECRの一般他者版だ。以上を中尾・加藤両氏が研究を行なっている。
また、RQというものもある。しかし、ECRが今までに開発された愛着スタイル尺度(60の下位尺度)を踏まえて作成されており、信頼性と妥当性が十分に確認されているため、現在ではECRの方が標準になりつつある。
また、ECR-RSというECRを日本語化したものもある。ECR-GOとのどの程度結果が関連するかなどの研究も進んでいる。

「ECR-GO」研究の概要

ECR-GOは「『一般他者を想定した愛着スタイル尺度の信頼性と妥当性の検討(https://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/opac_detail_md/?lang=0&amode=MD100000&bibid=3567)』中尾逹馬 九州大学心理学研究」で研究されている。この研究目的は二つだ。ECR-GOの作成とそれが使用に足るものか検討すること。また、安定した結果が出せるのかをチェックすることだ。

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